♪あたまを雲の上に出し、
四方の山を見おろして、
かみなりさまを下にきく、
ふじは日本一の山。♪
童謡「ふじの山」の歌詞が頭に浮かんできました。
富士山は、やはり日本を象徴するものであり、
日本人が誇りに思う山のひとつです。
それを、大胆にも、「ふじさんファミリー」だなんて・・・
どんな話なんだろうと、わくわくしながら読みました。
日本一のパパ、ふじパパ。
日本一のママ、ふじママ。
そして、ぼくの名は、ふじ さんしろう。
ふじパパとふじママに、もうすぐあかちゃんが産まれるので、
「おまえは、日本一のおにいちゃんになるんだよ。」
と言われます。
赤ちゃんがうまれると、ふじママはあやしたり寝かせつけたり、
ミルクを飲ませたりと、忙しい毎日。
だから、どうしても、ぼくに厳しくあたってしまう。
でも、ママもさんしろうのことを嫌いだからきついことをいってるんじゃない。
その証拠に、パパもママも、家に帰ってこないさんしろうを
必死になって探しています。
そして、他の山々も一緒に探してくれました。
有難いことですよね。
周りの優しさと支えも、若い夫婦の子育てには、必要かもしれません。
目をつりあげて怒るママの顔は怖かったけど、
さんしろうがいなくなってから、さんしろうを抱きかかえるまで、
ママはずっと泣いています。
それが一番印象的でした。
そうなんです。
たまには、きつい事をいうこともあるけど、
わが子はやっぱり可愛いし、愛しています。
いなくなったら、きっと泣きます。
見つかって、自分の手元にもどるまで、ずっと・・・
娘にも好評のえほんでした。
やはり、宮西達也さんの絵本には、
満点の星空が一番似合いますね。