結婚して13年目、高齢出産に近くなった妻は出産が近づくにつれて不安がいっぱいになりました。
福祉関係の仕事に関わっていたけれど、妻が気にしていたのはダウン症の子かもしれないという不安。
頭では理解できているのだけど、受け入れられるのだろうか?
結果はそうではなかったけれど、身体障害者に対する思いは夫婦ともに深めることになりました。
この写真絵本ではダウン症のしげちゃんの保育園での生活がのびのびと描かれています。
あらたちゃんのしげちゃんに対するやさしさがとても素敵です。
しげちゃんのお母さんのすべてを包み込むような言葉も素晴らしい。
しげちゃんがあらたちゃんの名前を呼んだと知って泣いていたようなお母さん。
しげちゃんの成長に自分が報われるひとこまなのでしょう。
実在の人物、実際のことを写真に収めていくことは大変だと思いますが、見事に結実した絵本です。
こんな絵本を通して身体障害者への理解を深めるとともに偏見をなくし、身近な健常者に対する思いやりも含め心の温かさを育てられればと思います。
絵本を読む人間の課題を勉強させていただきました。