あらゆる寿命をイラストで紹介した図鑑。動物、植物、機械、建物、人類、天体…など、最後には出演者全員を、寿命の短い順にならべた豪華な場面もあり、非常に哲学的な絵本。いろいろなものの寿命を眺めていると、自分の人生をどういきようか改めて考えてみたりもする。
個人的には、食肉になる牛や豚の寿命が一番心に残った。本来ならもっと長生きできる命だが、肉として出荷されるのは数か月(豚)、2年(牛)。人間なら小学生〜中学生くらいの子どもの頃に、食肉としてと殺されるようなものだろうか。「食べられる命」と言って泣いている豚のイラストが、悲しい。生き物は、何かを殺して命を取って生きている。この事実が重い。
物の命については、家電製品や靴などの寿命が意外と短くて驚いた!うちでは「使用不能」になるまで原則使っているので、ぐっと長い。革靴などは靴底のビニールを張り替えて、10年くらいにはなるだろうか?この本によると、数か月とあるが、個人差があるのだろうか。物は大事に使えば結構持つのだよ。
寿命を長くできるかどうか、自分の寿命はどのくらいなのか、あれこれ考えて、なんども見返したい哲学の絵本だ。
読みごたえがあるので、大人にもおススメしたい。