主人公は、やもりの「やもじろう」とはりねずみの「はりきち」。ネーミングもおもしろいが、やもりとはりねずみが友達というのも面白い。仲よく遊ぶ二人が運動神経のあまりよくないはりきちをやもじろうが相手にしなくなります。それでも、ついてくるはりきち。そんな姿は、まさしく、幼稚園児や幼い兄弟のようです。そんなある日、やもじろうが猫に食べられそうになるところをはりきちが助けます。人間に捕まったライオンを助けるアリの話を思い出しました。はりきちは運動神経の代わりに身を護る針を体中にもっています。みんな、それぞれに個性があり、ある一面を見て嫌いにならず、良いところを見つけてあげる、そんな関係が良き友達であり、子どもたちの成長の一助になればと思う作品です。