椿の花が綺麗な季節ですので手に取りました。
椿と言えば、大島と思っていましたが、伊豆七島で一番小さい利島(人口約300人)が、椿油の生産量全国一なんですね。
この島(東京都利島村)に住む太郎くんを主人公に、この島に住む人々の生活の様子を知ることができました。
医療面では、やはり充実しているとは言えないこの島にも新しい命は生まれます。
たろうくんのおかあさんも産気づいて、東京の病院へ海上自衛隊のヘリで移送されました。
椿油の作業の忙しいお父さんにかわって、手術が必要になったおかあさんのいる東京へ向かうたろうくん。
この旅でのたろうくんの頑張りように涙が出ます。
命の逞しさ力強さを感じました。
人々は、どんな環境の中でも、しっかりと命を守り育んでいるのだと感動しました。
ラストのページの綺麗な島の全景に訪れてみたくなりました。
河東碧梧桐の「赤い椿白い椿と落ちにけり」 という句を思い出しました。