お寺の住職が収穫した大根とサツマイモを、縁側で干した。
干された大根とサツマイモの対談特集。
2007年刊行。農文協の食育絵本と言えば、文字が多く、大人でも十分に読みごたえがある情報量、という印象だった。
だがこの絵本のシリーズは、食べ物がどういう風に作られているかなどの大事なことはわかるようにしているが、お話自体が面白いようにできている。文字が(従来の食育絵本より)少なく、ハードルが低いので、気軽でいい。
本書は、沢庵にするために軒下で干している大根と、蒸した後、薄く切られて干し芋にされているサツマイモの、会話。
お互いに干されている状況(丸干し、加工した後に干す)も違うし、加工後の使われ方も違うもの同士。自分の来し方、これからのことに誇りを持っている。
どんな会話がなされているかは、是非とも本書を読んでください。
笑えます。
大根もサツマイモも利用範囲の広い、素晴らしい野菜。
楽しみながら、その素晴らしさがわかってよかった。
世間話風の会話にユーモアたっぷりの絵がついて、見ているだけでも面白い。すごいものを作ったと思う。
食育もだいぶ柔らかくなってきた。