タチヤーナ・マーヴリナさんの魅力的な絵に惚れ込んで、作品を捜し読んでいます。
こちらは、ロシアのむかしむかし″というサブタイトルがついています。
ある晩、納屋へ麦を取りに来たおじいさんが、麦を袋に詰めて肩に担いで帰る途中、穴の開いた袋から麦がぽろぽろこぼれ落ち、袋が空っぽに。
そこでおじいさんは引き返し、麦を拾うのですが、その作業の大変さからつぶやいた言葉に、登場する太陽・月・カラス。
ロシアのむかし話も「3」という数字が好きなんだそうです。
彼らは、見事に仕事を成し遂げ、お約束のおじいさんの三人娘をそれぞれお嫁に連れ帰ります。
太陽・月・カラス、三者見事に擬人化された美しい嫁入りの様子です。
ここでめでたしめでたしかと思いきや、淋しくなったおじいさんは嫁いだ娘たちの家を訪ねます。
婿殿はそれぞれ歓待してくれ、娘たちも幸せに暮らしています。
どこにお話の山があるのかしら?と読み進み解りました。
見事な婿殿たちの歓待をまねて、家に帰りおばあさんにしてあげるおじいさんでしたが、結果は、・・・・・・。
あ〜、これは笑い話だったんだ〜、と気づきました。
現代風なおちはありませんが、お話のリズムののんびりした様子に、遠い昔ロシアの子どもたちが、おなかを抱え笑い喜んでいたんだろうな〜と思いました。
とにかく絵が素敵です。
じっくりゆっくり絵を堪能しながら読んであげてください。