「きみは太陽のようにきれいだよ」 大人が読んだ みんなの声

とても心が温まる絵本でした。
旦那さんが、奥さんのアナに「キレイだよ」と言い続ける場面も良かったのですが、旦那さんの言葉を聞いて「そうね、このままでいいんだわ」とつぶやいたアナはどれほど幸せだっただろうと思うと、こちらまで幸せになってきました。
いつまでもこんなふうに、お互いを労わりあって、お互いを大切に思いあえる夫婦でいたいなと思いました。

こんな２人になれたらどんなに幸せでしょうか。
ホセにとってアナはおばあさんではなくアナそのもの。
それにしても「くるみ」というたとえ。
愛情が無ければ決して受け入れてもらえない表現ではないでしょうか。

　アナウンス・カーから「今日の夜、広場でパーティを開きます。みなさん、一緒に踊りませんか」の声が流れてきます。
　ホセじいさんは、畑から家へ戻り、アナばあさんを誘います。
　アナばあさんの、答えは「もうお婆さんだから、パーティは似合わないわ」
　ホセじいさんは、アナばあさんに一輪のマーガレットを摘み、再び誘いの言葉をかけていきます。

　鏡に映る姿にアナが漏らす言葉を、次々とホセは美しい愛の言葉にかえていきます。
　
　年老いることは醜い事ではない。
　愛を保ち続け、共に生きてきた事が美しいのだと教えられます。
　
　マーガレットを一輪髪に挿したアナのはにかむ様子は、少女のように可愛らしい。
　たくさんの言葉でアナを誘うホセの言葉は、若者以上に情熱的です。
　アナを讃えるホセの愛や優しさの表現は、作者の生まれ故郷アビラ（世界遺産に登録されています）で目にしたものだそうです。
　
　あ〜、あやかりたい。
　素敵な大人向けの本でした。

大人になってパートナーをほめるということをあまりしなくなりました。パートナー以外でも誰かをほめるということもしなくなった気がします。この本はその忘れていた気持ちを思い出しました。
誰かをほめると相手は嬉しいんだなって当たり前のことを改めて思いました。ほめるって大事だなって。それを教えてくれた本でした。

おじいさんのホセが、おばあさんのアナをダンスパーティーに誘います。
アナは”パーティーにおばあさんは似合わない”と言って
誘いをことわりますが、ホセはおばあさんに足もとに咲く
花を渡しながら題名のセリフを言います。

ホセがアナに褒め言葉を贈り続け、
アナは少しずつ今の自分を認めてパーティーへと向かうのですが、
ホセの言葉に読んでいるこちらが照れてしまいそうでした。

でも、お互いに心から素敵だと思い合える
おじいさんおばあさんになれたら理想ですね。
自分の未来を想像して、主人への接し方を改めるべきかな？
なんて考えさせられました。

大人向けの絵本です。

御爺さんと御婆さんが仲睦まじく手を取り合っている表紙が素敵だったのでこの絵本を選びました。原文の美しい言葉にうっとりしました。是非スペイン語ではどんな単語を使って描かれているのか興味が湧きました。御爺さんが御婆さんの心を少しづつほぐしていく過程に目を見張りました。美しい事を”美しい”と言葉に出して伝える御爺さんの心は幸福に満ちていて御婆さんの心にも届いたのだと思いました。私も幸せを分けて貰えた絵本でした。