主人公の帽子は、あわてんぼうの誰かさんが落としていった帽子です。
それも、よりによって、クリスマスに落とされてしまった帽子です。
真っ暗な夜、雪の上にぽつんといると、うさぎさんが泣きながらやって来ました。
そして言うのです。
「きょうは クリスマスなのに ひとりぼっち。 だれも プレゼントを くれないよ」
かわいそうに思った帽子は言います。
「なかないで。 クリスマスプレゼントに ぼくの ボンボンかざりを あげるよ」
うさぎさんは、喜んで去って行きます。
その調子で、帽子は、やってきた子たちに自分の物をあげていきます。
とうとう目だけになったとき、トナカイさんが泣きながらやってきます。
でももう、帽子には、あげるものがありません。
そんなときにやってきたのは、帽子を落としてしまったあわてんぼうの誰かさんです。
そのあわてんぼうの誰かさんとは?
小さい子にも喜ばれる、とても分かりやすい絵本です。
登場人物も、誰もが知っているものばかり。
眠る前の絵本にも良さそうです。