「あたたかい木」 大人が読んだ みんなの声

日本語と英語の両言語が併記されているのが良いと思いました。旦那もこの絵本に興味を持ちどうして温かい木が存在するのか、その存在意義は何なのかなどとても興味を持ったようでした。私はこの木の存在感に圧倒され人の心まで温かくしてしまうこの木の力に尊敬の念を抱きました。ただ存在するだけで周りの人を幸せに出来るこの木の力は本当に素晴らしいと思いました。絵も美しかったです。

「おこだでませんように」の作者さんの作品なので、図書室にリクエストしてお借りしました。

初め、時間がなかったこともあって、現代風の絵で動物達もおりこうさん過ぎるので、「ふ〜ん」と、軽くささっと見た感じ。

ところが、じっくり読んでみたら、「う〜ん」

＊・・・・・＊

（なぜ、この木はあたたかいのだろうか）
動物達は、そんなことは考えない。
（この木をひとりじめしょう）
動物達は、そんなことも考えない。

＊・・・・・＊

おりこうさん過ぎるように見えた動物達は、心穏やかなんです。心が乱れていないのです。

実は“心”と“気付き”が隠されているように思われます。作者のHPを訪ね、メッセージのところを読んで、またなるほど！！と。

こどもにはもちろん、ちょっとした大人の集まりの時に読んでみようかな・・・と、考えています。

私は、やっぱり英語と日本語が併記されているのが一番うれしかったです。娘夫婦が同じ絵本を読めてその感想を話している光景を眺めているのが微笑ましくて嬉しいです。その周りに３人の子供たちが集まって絵本を読んでもらっているのが好きです。あたたかい木のように、英語と日本語で家族一緒に楽しめる絵本でした。

英語の言い回しの勉強にもなります。結局このあたたかい木とは何だったのか。私の中にそんな疑問が残りましたが、筆者のくすのき先生のあとがきが全て解決してくれました。私も誰かにとってのあたたかい木になりたいな。

作者の後書きを読むと、２０年も前に作られたお話だそうで、そう考えると作者の原点ともいえるのものすごく初期の作品かもしれません。
最近発表された他の作品と比べるとずいぶん趣が違いますが、
内容はしっとりと素敵な絵本でした。

なぜ、海外でこの絵本を紹介してきたのか、そのことについては何も書かれていませんでしたが、そこのところが知りたかったです。
本の中の言葉はとても優しい「詩」のような文章でした。
どちらかというと、大人向きの絵本だと思います。