森の中にいた美女を助けて、ありついた素敵なお料理でキノコにあたったという、ギャグマンガのようなゾロリ一家。
命の危機を脱するために、薬草を探す冒険物語。6大ふろく付。
2000年刊行。
私が読んだのは、2024年。40歳を過ぎてから。24年経っても面白いという奇跡を連発させている筆者に、私は弟子入りしたい。
本書で小ネタで出てくるドリフのいかりや長介さんは、すでに鬼籍に入られ、メンバーもひとり、またひとりと、人生の舞台から去っていかれた。ああ、月日の過ぎるのは容赦ない。
子どもの頃に読んだら、そんな感想は持たなかった。
とはいえ、あいかわらず容赦ないギャグの連発。今回はかなりトリッキーな展開もあり、読者はぼ〜っとしていられない。作者が放つ小ネタ・大ネタは、予測不可能。
今回も、生きるか・死ぬかで、魅せてくれます。
いつも思うのだが、これは絵本なのに、何故か映画を一本見たくらいの充実感がある。昔の名作映画や、人気のテレビ番組、時事ネタなど、いろんなところから情報を仕入れ、混ぜ合わせてネタを練り上げていく筆者の、実はものすごい努力・作業が、きっと伝わって、圧倒されるのだろう。
下品だからやめなさい、と怒る保護者があるらしいが、
ゾロリ一家の下品力は、愛と笑いで人類を救うと、私は信じて「推し」ている。
次の作品も楽しみだ。