我が家で読んだのは、いまのところ私だけですが、読み終えて、この内容なら小4の子にも、中2の子にも薦められると思いました。
主人公が小学校5年生なので、
たぶん作者や出版社の意図する読み手は、
小学校高学年くらいなのだと思いますが、
行間や字の大きさも大きすぎず、小さすぎず、振り仮名も振ってあるので、
本の好きなお子さんなら小学校中学年くらいからでも、
十分読める内容だと思います。
逆に、本を読むのはあまり得意でないという中学生くらいのお子さんにも、朝読用などにお薦めです。
頭の痛くなるような難しい話ではありませんし、
いわゆる「ざしきぼっこ(座敷わらし)」という妖怪が出てきますので、怖いモノ好きのお子さんなどには、特に気に入ってもらえるのではないかと思います。
「ぼっこの座敷のことを話そう。今まで、だれにも話さなかったけれど。あれはもう、遠い昔のできごとで、このままずっとだまっていたら、ぼくまで忘れてしまいそうだから。」という書き出しで、私はあっという間に物語の中に引き込まれてしまいました。
こういう書き出しって、ついふらふらっと足を踏み込みたくなります。
読めば読むほど、どんどん引き込まれていく、素敵な話。
そして最後にはすごく現実的な話になっていきますが、それでもどこかに、大事なアイテムがこっそり隠されているような、心温まる物語でした。
だいぶ前から気になっていた本でしたが、今回この本に出会えて、ホントによかったと思いました。
私の大好きな本の1冊となりました。
ちなみに、この本は「偕成社ワンダーランド」というシリーズの1冊で、
このシリーズの中には、有名どころで上橋菜穂子さんの「精霊の守り人」シリーズ他、
斉藤洋さん、末吉暁子さん、柏葉幸子さん岡田淳さんなど著名な児童作家の作品が多数出ています。
読んで損はありません!