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うろんな客」 大人が読んだ みんなの声

うろんな客 作・絵:エドワード・ゴーリー
訳:柴田 元幸
出版社:河出書房新社
税込価格:\1,100
発行日:2000年11月
ISBN:9784309264349
評価スコア 4.32
評価ランキング 20,257
みんなの声 総数 24
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大人が読んだ みんなの声から

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  • 淡々としたリズムある作品

    「うろんな」という言葉自体を初めて知りました。
    「怪しい」「いかがわしい」という意味の言葉なんだそうです。

    そもそも、このやってきた客、私の知っている動物に当てはまることもなく、
    まさに「うろんな」感じ(笑)

    英文のことはよくわかりませんが、とにかくこの英文を
    「五・七・五・七・七」という短歌訳にしたのが、とても
    良かったのかなと思います。
    この短歌を読みながら添えてある絵を見ると、思わず
    「ププッ」と笑ってしまいます。意味不明な行動が多いんですよね。

    そして、そのまま十七年も居座っているという、ありえないうろんな客。
    思わず、「子どもも大きくなっちゃったんじゃないの?」と見返してみたら、
    ちゃんと最後のページで大きく成長した姿で描かれていました。

    あとがきを読んでみればわかりますが、うろんな客とは、あるものの比喩
    なんだそうで、なるほどと頷いてしまいました。

    英文の散文バージョンもあとがきに書いてあるので、是非、最後まで
    目を通すことをお勧めします。
    私の中ではお気に入りの一冊となりました。

    投稿日:2013/04/13

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  • 五・七・五・七・七

    エドワード・ゴーリーの絵本は、正直、理解不能なものもあるのですが、この絵本は、素直にクスッと笑えました。
    なにより訳文が、五・七・五・七・七の短歌調になっているのがいいです。ぎゅっと凝縮した言葉と、そのリズム感のよさで、おかしさが増すのだと思います。
    「うろん」という言葉さえ知らなかったのですが、訳者の解説を読んで、大いに納得。何度も見ていると、うろんな客のやりたい放題なしぐさが、とってもかわいく愛おしく思えてきます。
    ふとした時に、また読み返したくなってしまう不思議な絵本です。

    投稿日:2013/03/19

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  • 好みに分かれるかも。

    ちょっと私には雰囲気が受け付けられず、この暗い絵と文章の書き方でちょっとダメでした。英文は横に、日本文は縦に並んでいる書き方、なんとも読みづらかったです。
    こういった絵と文章に問題のない人なら楽しめるのかもしれないのですが、私にはちょっと無理な作品でした。

    投稿日:2024/10/23

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  • どこかで紹介されていて図書館で予約した本。
    なんと紹介されていたか、何に惹かれて予約したのか忘れてしまった頃に届いた。

    手に取った瞬間になんか変な物を受け取ってしまった、そんな感覚に陥った。

    読んで見るともっと奇妙…このうろんな客。一体全体訳が分からない、しかも翻訳の言葉も独特の節で、絵の奇妙さをさらに引き立てる。。そして、意味が分からないまま話は終わる。

    だがしかし、最後の翻訳者からの言葉を読んで、えぇぇぇ!という憶測を知る。(本当のところは作者しかわからない。)そして、このうろんな客ファン(奇妙なペンギンのようなスニーカーをはいた者)がいることも納得がいってしまう。

    変な世界に迷い込んでみたい方は一度読んで見ることをオススメします。

    投稿日:2024/08/01

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  • 古風な絵本かと思ったら

    線で描かれている絵の雰囲気がとても古いので、読み始めた時は、古典的な絵本だと思いました。
    けれど、読み進めるうちに愉快になってきて……。
    1957年に刊行された絵本ですから、古典と言えば古典なのでしょうが。
    こんな絵本、初めてです。
    うろんな客を得体のしれない存在としてとらえると不気味ですが、小さな子どもとしてとらえると、とたんに愛らしくなります。
    我が子の幼かったころを思い出しては、そうそう、こんなこともあったと、懐かしい気持ちになりました。

    投稿日:2023/04/18

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  • 陰気、だけどクスッと笑える

    突然、知らない変な奴が来て、地味に嫌なことをし続けたら本当嫌。。
    突然家に来て廊下を走って、壁に鼻をつけて動かなかったり、かと思えば朝ごはんに皿まで食べてしまったり、本を破ったり壁の絵を曲げたり。。

    こんなことする奴がいたら嫌だよね、、、という本。。

    投稿日:2023/03/12

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  • ある日突然やってきた「うろんな客」。
    ペンギンにも、アリクイにも見えます。
    その姿もさることながら、その行動も何とも唐突。
    結構なイタズラをするものの、なぜか憎めません。

    原文が併記されているのですが、ずいぶん格式張った文章で、柔らかくておもしろいことが書かれている。それを、柴田元幸先生が、短歌形式で訳され、それがまた、美しくて、おもしろい。

    抱腹絶倒とは違うのですが、読む毎に、プッと吹出し、あとでジワジワ効いていきます。

    読書好きな、中〜高学年の子ども達に見せたら、いくつかのページで爆笑し、しばらく「うろんな客」の真似していました。
    こういう形で、日本語の美しさ、表現の面白さに子どもが触れられるのって、いいなぁと思いました。

    「うろんな客」については、後書きを読んで「なるほど」。
    解釈は様々だと思うのですが、納得、納得、でした。

    子育て中のお母さんにお勧めの、一冊です。

    投稿日:2021/05/12

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  • うろんな客とは…

    面白かったです!!
    ある日、突然やってきた変な生き物。
    この変な生き物が不可解なことばかりするのですが、短歌ということもあり、妙に語呂が良く、
    どんどん引き込まれていきます。
    この謎のいきものの正体は?と思ったら、あとがきを見て、なるほど!
    これを、うろんな客と表現するユーモアに脱帽です。

    投稿日:2021/04/17

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  • 「うろんな客」というタイトルにちょっと近寄り難い雰囲気を感じていたのですが、手にとって、読んでみて、納得しました。
    とてつもなく、変で困った、およびでないお客に居座られてしまったら、とんでもない話です。
    一枚一枚の絵に、意味深長な短歌を添えることで、この本の不思議感覚はぐっとグレードが上がりました。
    どんな時にフィットするのでしょう。

    投稿日:2021/04/08

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  • ウロウロの、う。

    • もゆらさん
    • 60代
    • その他の方
    • 神奈川県

     タイトルは、本の要。
    この冴え渡る表紙を創っているのは、翻訳者の卓越だ。
    うろん:胡乱。 
    うさん臭いの「う」、うろつくの「う」である。

     舞台じみた登場人物の姿と、時代じみた言葉の掲示。
    時は1957年、幕開けから客席に座った気分にさせてくれる。
    「うろんな客」をさぁ、とくとご覧あれ、というゴーリーのあの
    見世物小屋的性分が淡々と表現されている。
    しかしどうもその小屋が、ナゾ解きか?と知れると、笑みが漏れる。

     害のない内容だ、けれどどこまでも黒く描き込まれた絵。
    その不安定がいつものゴーリーな空気を作り出している。
    どうしても自らを省みる・・・、彼の術にはまり込む、
    感謝も忘れて。

    投稿日:2019/05/20

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