「どうなつこ」という名前の女の子がいます。
「ドー・ドーナツ」というドーナツ屋さんの一人娘だから、「どうなつこ」なのです。
なつこは自分の名前が嫌いで、明日から始まる学校に行きたくないと思っています。
なぜなら、名前を理由にからかわれる、と心配しているからです。
だから思ったのです。
「がっこうに いくくらいなら、 ほんものの ドーナツに なって たべられてしまったほうが、 ましよ……」
すると、どうでしょう!
朝になったら、自分の体がドーナツになっていました!
なつこは、心配した通りに学校でからかわれました。
でも、他の子もからかわれていたのです。
その子の名前は、「あんどうなつ」。
パン屋さんの娘です。
人は、自分だけがいじめられていると思いがちです。
でも同じようにいじめられている子は、他にもいたりするのです。
この絵本は、このことをそれとなく教えてくれているようです。
そしてそんなときどうすればいいのかも、最後のページで教えてくれている気がします。