子供の興味はめくるめく移って行きます。
大人の与え方で、おもちゃへの子供の思い入れの深さ・愛着の度合いも決まるような気がします。
私の子供時代とは比べものにならないほど、子供にとって魅力的なおもちゃのあふれている現代。
親である私も心奪われ、息子の新たな喜ぶ顔見たさに新しいおもちゃを購入したこともあります。
この作品は、私が3歳の時日本で訳された作品で、やはり主人公のアルフレッドは、今の子供たちほどたくさんおもちゃを持っているわけではありません。
しかし、新しいお人形の虎のしまくんに夢中なアルフレッドは、ふわふわくんへ邪険な態度をとります。
ふわふわくんの行動で、自分の誕生以来遊んでくれた特別なおもちゃであることを思い出したようにルフレッドは、ふわふふわくんを取り戻そうとします。
ふわふわくんの言葉や動きに、お子さんはきっと驚きながらも、新しいお友達も古いお友達も、お友達はみんな大切だって感じ取ってくれることと思います。
ふわふわくん救出のため、右往左往するアルフレッドの両親の姿も素敵です。
この懸命さが、ふわふわくんの大切さを伝えてくれます。
エンディングの一言が、小さい読者さんたちをクスッとさせること間違いなしの秀作だと思いました。