「もりのおふろ」 大人が読んだ みんなの声

何ともいい感じの露天風呂。
西村敏雄さんの作品にはなぜかよく登場しているライオンが入浴中というのが
なんともたまりません。
ライオンが体を洗っていると、ゾウが登場、早速背中を洗ってもらいます。
そして、次々と動物たちが登場、次々と背中を洗ってもらって、
湯船を一回りのごしごししゅっしゅ！
背中を洗いっこするって、なんか最近廃れてきた文化のようで、
あらためていいなあ、と感激しました。
ちゃんと洗い流して、湯船へ。
そう、体を清めてから湯船につかる、お風呂のマナーもちゃんと描かれていますよ。
絵は独特の色調で、板の上に彩色されたような独特の味わいがまたいいです。
お湯をざぶーん、どぼーんのシーンは臨場感たっぷりです。
お風呂の前に読んであげたら、おうちのお風呂であっても、
親子で気分は露天風呂！で楽しめると思います。

表紙のライオンの、なんともシュールな表情に惹かれて手に取りました。森の奥のお風呂に動物たちがやってきて、みんなで背中を流すお話です。

「ごしごし　しゅっしゅ」の繰り返しのリズムが楽しく、次にはどんな動物がやってくるのかな？とワクワクします。

楽しいながらも、不思議な雰囲気の一冊です。

森のおおきなおおきなお風呂に最初にやってきたのはライオンさんです。
そこへ、ぞうさんがやってきました。ライオンさんはゾウさんに頼みます。
これは、繰り返しの絵本なんですが、次々と色々などうぶつが現れて、
背中を洗う列がどんどん長くなってゆきます。
みんな楽しそうにごしごししゅっしゅっと、背中を洗います。
ラストのみんなでお風呂につかる様子はとても素敵です。

西村さんの絵で興味をもって読みました。
たくさんの動物たちが次々に入ってきて、リズミカルに体を洗う様子が楽しいです。楽しそうに入ってるところを見て、子供もお風呂で洗うのを好きになってくれるといいなあと思います。
西村さんの温かみのある絵のタッチが相変わらず素敵でした。

クレヨンで描いたかのようなこの味のある絵がまたいい。最後、皆でお湯に使っている時の表情はまさに「極楽、極楽」で、人間も動物も変わらないなと思いました。とよたかずひこ先生の「もりのおふろ」もいいけど、こちらもいいですね！

動物たちが、仲良く円になって背中を流すのが、平和でいいなあって思いました。銭湯に行ってご近所さんが、背中を流して世間話をしているようで微笑ましく思いました。そんな昔があったような気になりました。露天風呂に行きたくなりました。

　ん〜良いな〜、森のお風呂。
　あるなら私も行ってみたい。

　ライオンさんの洗う姿が面白い。
　人間っぽく見えちゃう（笑）。

　このあと登場のゾウさん、ワニさん、…。
　いや〜すごいすごい！
　壮観な眺めの背中流しの輪。

　登場するどのキャラクターも優しくておとぼけな感じが、お風呂という設定にピッタリしていました。

　そうそう、体を洗ってからジャポ〜ンですよね。

本屋で表紙を見て、「地味？しぶい？ひとりぽっちのライオンなの？」と手に取りました（＾＾ゞ

温泉ではなく、「おふろ」なんですね。
おふろの周りぐるり囲んで、それぞれ背中のながしっこ。
いろいろな動物達が、わいわいにぎやかに、楽しそうなのが伝わってきます。
これはいいですね。

子どもの頃、いとこのうちでわいわいみんなでお風呂に入って楽しかったことを思い出してしまいました。
タオルで風船作るのも、それをつぶして泡だらけにして「おなら〜」とげらげら笑いあったこと・・・

お風呂に入るという毎日の生活の一部の時間。
清潔にするという平凡なことながら、いろいろ楽しめる場でもあるんですよね。