【あらすじ】
フランソワ少年の家の庭に、変な生き物が生まれた。おばけのバーバパパである。二人はすぐに仲良くなったが、バーバパパは体が大きすぎて受け入れてもらえない。仕方なく、彼は動物園に行くが…
自分の居場所がわからず、自分自身のこともよくわかっていないおばけの町内一周冒険絵本。
【感想】
名作キャラクターで、今も売れているバーバパパの原点になる絵本。外国の軽快な雰囲気が味わえる。こんなお話だったなんて、知らなかった。
庭で突然生まれたところが、ファンキーで素敵。動物園でいろいろやってみたけど、「だれもわかってくれません」という寂しさ。いきなり生まれたので、家族や友達もいなくて、自分が何者なのかもわからないまま社会に出てしまった。その切なさや寂しさが表れている。意外と、含蓄深い話だった。
最終的にはハッピーエンドに終わるのだが、単純な物語のなかで、いろいろな事を考えさせられるような気がする。浮き沈みの激しいおばけである。
絵が面白いし、話もどこに向かっていくのかわからない面白さ。何度読んでも楽しい気分になれる。
私はこの本を図書館で借りて読んだのだが、たくさんの人に読まれているようで、ぼろぼろになっていた。多くの人が、年齢問わず楽しいでいて、今も好きな人が多い理由がよく分かった。
絵本だけど、外国のお洒落な漫画みたいな雰囲気もある素敵な作品です。温かいお話で、誰にでもおススメします。