「ひるねのね」 大人が読んだ みんなの声

　牙がむき出しな事や、背中の凹んでいるところからアフリカゾウでしょうかね。
　お話は、ゾウのかぞくが朝ごはんに出かけるところから始まります。
　ゾウは、雌を中心とした群れを単位として生活しているそうで、こちらの群れもおかあさん・おばあちゃん・おばさんと女性の中に赤ちゃんゾウが混じっています。
　この群れの行進の様子が、ゾロゾロ　トコトコ　ヨチヨチ　ノシノシと表現されていてとてもリズミカル。
　特に、あべ先生の描かれるゾウの質量感が良いですね〜。
　ホント、大きいんだなぁ〜って伝わってきます。
　途中立ち止まり、木の葉っぱを食べ、また歩き草のご飯を食べ、また歩きお水を飲み、と歩を進めながら食事をして行きます。
　赤ちゃんの食事の様子も可愛らしい。
　そして、ラストは、・・・。

　動物の世界も赤ちゃんは大切に守られ育てられている事がよ〜く解りました。

ゾウの家族が朝ごはんに出かけます。「ゾロゾロ　トコトコ　ヨチヨチ　ノシノシ」と、ゆっくり、ゆっくり歩く様子が伝わってきます。あかちゃんに寄り添って、あかちゃんに合わせて、「ゾロゾロ　トコトコ　ヨチヨチ　ノシノシ」「ムシャムシャ　パクパク　バリバリ　バクバク」と、擬音語が嬉しい！一番嬉しいのは、「チューチュー　ゴックン」でした！」あかちゃんぞうが眠くなって「コテッ」と寝てしまうと、全員休憩で、「あかちゃんが　おきるまで、みんな　ひるねのね」が、家族全員囲んであかちゃんぞうを守るのがとても素敵でした。家族の愛情が伝わってきてとてもよかったです！

一見全部同じに見える象の群れにも、おばあちゃんとかお姉さんとか赤ちゃんがいて、皆が一番小さい赤ちゃんを取り囲んで、赤ちゃんが危なくないように移動する。これはまさに人間と全く同じで、読んでいて顔が嫌でもほころんでくる。

題名のほんわかムードにつられてセレクト。
旭山動物園飼育係の経験を持つ、あべ弘士さんならではの視点で描く、
ゾウの家族の日常の一こまを描いてあります。
赤ちゃんからおばあさんまで、群れで移動するゾウたち。
突然一斉に立ち止まり、お食事タイム。
もちろん、赤ちゃんの授乳も描かれます。
愉快な擬音もたっぷりあって、声に出して読むと、臨場感たっぷりです。
長い行程で、赤ちゃんが眠くなったらみんなで休憩タイムなんですって。
題名に納得です。
家族愛がほんのり伝わってきて、小さい子と一緒に親子で読むのにいいと思います。
やはり、お昼寝時に読むとぴったりですね。