教会に住む、ねずみのアーサーと仲間たち&のんびりやのねこサムソンが主人公のおはなし。
「わるものたいじ」って、どんな悪者なのでしょう?
教会の周りで古い家が建て替えられるようになり、
追い出されたどぶねずみたちが教会を乗っ取ってしまっての騒動。
かくして、どぶねずみたちから、自分たちの住処、教会を取り戻そうと画策する訳です。
正面切っては太刀打ちできないため、サムソンが考え付いたアイデアは
なるほど!の作戦で、見事成功!とは拍手です。
ねこもねずみも実にリアルな描写なのに、違和感無く擬人化もされていて、
見事です。
そこここに描かれた絶妙な表情や行動を隅々まで味わってほしいです。
それにしても、どぶねずみ。
私の世代でもなじみは無いですから、今どきの子どもたちにとっては、
イメージが少し難しいですね。
生ゴミ風のものが好物とは、少し気味悪いですが、
それだからこそ、おびき寄せる材料として入手しやすかったのかもしれませんね。
今までのシリーズ以上にスリリング、ラストのオチも面白いです。
サムソンやアーサーたちのキャラクターの造形がしっかり作りこまれていて、愉快でした。