「すずのへいたいさん」 大人が読んだ みんなの声

知っているようで、よく知らないお話がありますが、こちらもその一つでした。
可愛い表紙に惹かれて読み始めましたが、なんとも切ないラストです。
あんなに波乱万丈を乗り越えて帰ったのに・・・とちょっと悲しくなりました。
でも、めでたしめでたしでないお話の方が、心に残ったりするんですよね。

親の私も初めて読む絵本でした。
どんな話なんだろうと思いましたが、子ども向けにしては難しい内容の絵本だと思います。
愛する人を思う気持ちは切なくて悲しくて、それでも生きる糧で・・・

炎の中の片足のへいたいさんの顔が何とも言えない表情をしていたのが涙を誘いました。
いもとさんの表現力に脱帽した絵本です。

アンデルセンのお話の中でも有名な「すすのへいたい」のお話です。
他にもこのお話の本はたくさん出ているので，読み比べてみるのも面白いですね。
いもとようこさんのこちらの「すずのへいたいさん」は題名やイラストからもわかるように，やや幼い子向きな印象です。なので，はじめてアンデルセンのお話を読む場合などには向いているのではと思います。

いもとようこさんの優しい絵が、優しく心に響きました。一本足のすずの兵隊さんが同じ玩具の美しいバレリーナへの恋しい思いが、切なく伝わってきます。諦めなかったから、必死の思いが、バレリーナに伝わりラストシーンは、燃え尽きる前に一緒に恋を成就することが出来て、ハート型のすずとなって残っているのが、凄くロマンチックに思えました。

誰もが知っているお話ではありませんがアンデルセン童話です。
おもちゃのすずのへいたいさんとバレリーナの恋のお話です。
最後が印象的です。
ただ両思いは両思いですが楽しい明るい恋のお話ではないのでハッピーエンドが好きな方はご注意ください。
私はこういった話もいいと思います。アンデルセン好きです。
いもとようこさんのかわいい絵が余計に切なくなりました。