福音館の「はじめてよむ童話」シリーズの中のE.H.ミナリック:作。モーリス・センダック:絵の「くまくん」シリーズ4部作の第1巻です。
この1冊に4つのおはなしが入っています。
主人公のくまくんは、5、6歳児くらいでしょうか。
「くまくんとけがわのまんと」では、お母さんとくまくんの関係がよく見えて面白いですし、
「くまくんのおたんじょうび」は、“ひとりでできるもん”的なくまくんの動作が可愛いです。
でもこの4つのおはなしの中で一番の薦めは、「くまくんのつきりょこう」です。
くまくんのやっていること1つ1つがとても丁寧に描けていますし、
(月に行った)くまくんに上手に合わせているお母さんの機転のすごさと優しさに感服しました。
「くまくんのねがいごと」は、面白い作りで、“ねがいごと”というタイトルをつかったこれまでのおはなしの総集編みたいになっていました。
どの挿し絵も可愛かったのですが、やはりこの本での一押しは、「くまくんのつきりょこう」の時のへんてこりんな段ボールを宇宙服の代わりにかぶっているくまくんの姿かな。