海の深くに夢のようなお城があって、そこに6人の人魚のお姫様が住んでいました。15になると海の上に浮かび上がっても良いので、末のお姫様はとても楽しみにしていました。そして初めて海の上にあがった日、船の上で王子の誕生日をお祝いしているのを見つけます。ところが海が荒れて船を押しつぶし、王子は海に投げ出されました。人魚姫が王子を砂の上まで連れて行くと、そこに娘がやってきて…。
お祝いでいただきました。最近は人魚姫と言えばディズニーのアリエルですが、あんなハッピーエンドはこのお話にふさわしくないと思います。このお話は確かに悲しい結末で、子どもには難しいかも知れません。それでも、こんな悲しく、切ない感情もあるということを知って欲しいと思います。実際、娘は何故、人魚姫がナイフを持ったのか、そしてそれを落としたのか、よく理解できなかったようですが、それでもその何とも言えない結末は心に響いたようです。この絵本のいわさきちひろさんの絵はとても美しく、いつまでも手元に置いておきたいと思わせます。もう少し大きくなったら、娘にまた読ませたいです。