『3びきのこぐまさん』で、村山夫妻の作品にはまり、児童書専門店で作品集3冊を見つけて、飛びついて購入しました。
第一集のこの本には、短いお話が十二編と詩が四編、そして「絵ばなし」となっているお話と詩の中間のようなのが一編入っています。
どれもこれも、ちょっと変わっていて(リボンとボールと月が一緒にお茶を飲んでたりするのですよ)、正直なところ、「だからなんなんだ?」という感じの内容でもあるのですが、何といっても、全体に流れる空気がいいのです。「ノスタルジー」なのです。
言葉の遣い方も丁寧ですし、どことなく「古きよき時代」の国語の教科書を読んでいるような感じです。
私たちの世代には、「これ、いい!」という人は結構いると思いますが、子ども達は、どう受け取るかは微妙です。
我が家では、一応面白そうに聞いてはいましたが、もう一度手にしようとはしていませんでした。
私にとっては、「だからなんなんだ?」と言いながらも、なんだか可笑しいなとか、良かったねとか思えてくる不思議な作品です。