中国少数民族、ユーグ族に伝わるお話がもとになっています。
絵は大胆でユーモラスで、面白いと思います。
ストーリーも昔話らしく、お姫様争奪戦の様子が、起承転結、気持ちよく書かれています。
それなのに、ふたつが合わさると、どうもしっくりいかないのです。
民族衣装や、人物の様子などは、絵の味わいとしてすばらしいと思いますが、ストーリーに重要な、鳥の絵が、ぜんぜん鳥に見えません。場面割によっては、同じ人物が二人いるように見えてしまうし、耳に矢が刺さった場面の絵は、頭に刺さっているようにしか見えません。
子どもに理解できる絵だとは思えませんでした。
ストーリーがとてもよいだけに、惜しいです。
まだあります。カバー絵に広告が入ってしまって、せっかくの表紙絵を台無しにしています。
子どものための絵本を考えるのならば、もう少し、心配りがあっても良いのではないかと、感じました。
厳しい意見ですが、読んだ正直な感想です。