自転車をなくしたぼく。「ぼくは からっぽな せかいの まんなかに、ひとりぼっちで 立っている」という描写が、自転車をなくして行動範囲が狭まり友だちとも遊べなくなってしまったぼくの心を的確に表現していると思いました。自転車をなくした少年の鬱々とした心のうちを丁寧に描写しているところが素晴らしいです。
トカゲに八つ当たりしてしっぽを切ってしまうぼく。自転車が出てきて切られたトカゲがほくの前に現れた時のぼくの心情。前半はぼくのもやもやした気持ち、後半は自転車を取り戻した僕の嬉しい気持ち。気持ちの切り替わりがトカゲの存在で鮮やかに描き出されていると思いました。