私も小さい頃、瞳の中に自分が写っているのを発見して、
すごく驚いたのを覚えています。
大好きなおかあさんの膝の上で、せつことおかあさんがお話しをしていました。
ふと、せつこはおかあさんの黒い瞳の中に、
小さなちいさな私がいるのに気がつくのです。
おかあさんとせつこ、ふたり見つめあいながら流れる時間。
そこに、母娘の深い愛情の繋がりを感じました。
娘が、ちらちらと私の瞳を覗き込んできます。
なんだか、くすぐったい感じ・・・
「おかあさんも、(思い出した景色が瞳に写って)見える?」
と娘。
「見えないけど・・・○○ちゃんも、いっぱい美しい景色や物を見つけて、
心に刻んでね。」
せつこのおかあさんのように、私もそれを願いました。
静かにしみじみと流れるようなこのお話しは、
ちょっと、大きい子向き(小学生以上)かもしれませんね。
くろいけんさんの絵も、大人が好みそうな絵ですし。