人間はたくさんの命をいただいて生きています。
とオブラートに包んで述べましたが、
直接的にいえば牛を豚を鶏を魚を殺し、私たちはその亡骸を食べて生きています。
普段は目の当たりにすることなんて絶対ない。だけどどこかで、命を与えられ、生まれてきた生き物たちはその命を人間のために落としている。
人間からしたら「しんでくれた」でしょうが、
生き物からしたら「しんであげた」なんていささかも思ってはいないことでしょう。
それを踏まえると、この本は肉を食べることを正当化させる、人間の偽善に満ちた絵本なのかもしれません。
でも私は子供に読んでいて、とても腑に落ちました。
「でもぼくは死んでやれない なぜなら・・・・」
そうか・・・と思いました。
答えなんてどこにも見つかりませんが、食べること、生きることを深く考えさせられる絵本です。