2008年刊行。ドイツの各地を取材し、自然環境、産業、伝統的な手工業、小学生の学校生活、交通、市場、家庭生活などを紹介する学習絵本。巻末には歴史や国のあらましをまとめている。
ドイツは環境を守る取り組みが盛んで、リサイクルや古いものを大事につかう堅実な暮らしをしているという印象があったが、その通りだった。
古い建物を大事に使う、フリーマーケットで不用品を必要な人に売る、ごみの分別の徹底や大気汚染の原因となるガソリン車をなるべく使わないようにする、風力発電など、様々な取り組みが紹介されていた。
子どもたちが通う学校でも同様なのか、学校行事の祭りの仮装でも、自宅にあった有り合わせのものを利用した素朴な衣装や、控えめな飾りつけなどが印象的だった。それでも十分に楽しめている様子がうかがえた。
自分の意見をしっかりもった人が多く、あまり何かに頼るという雰囲気はなく、自立している。買い物でレジ袋を持参したり、家の補強や改装を自分で念入りに行ったり、自分でできることは自分でやっている。積極的に体も頭も動かす。かといって、自分だけよければいいのではなく、他の人が損をしないように積極的に話しかけたりもする。私はこんな雰囲気のところは大好きだ。
いい音楽が気軽に聞けるのも、素敵だ。