先日広島を訪れました。
原爆ドーム・平和記念公園、そして資料館。
あの一画がなければ、65年前に地獄絵図が広がった町とは思えない
ほど活気があり、町のどこを走っても突き当たる7本の川は満々と
水をたたえ緩やかに流れていました。
あの日あの時、暑さと痛みで苦しむ人達が水を求め、さまよいながら
たどり着き、力尽きた川はここなのだろう。
毎年、8月6日には7つの川は灯篭であふれるそうです。
絵本の中で7歳のみいちゃんはずっとおはしを握り締めていました。
私は、何かの暗示なのだろうと思っていましたが、実際4日間手から
はなれず、おかあさんが指を1本1本ほぐしながら取ってあげた
そうです。
みいちゃんはいつまでたっても7歳のまま、おおきくならない。
ピカのせいで…
丸木さんが、この本をつくるきっかけになった婦人(みいちゃんの
おかあさん)は、見ず知らずの人だそうです。
たまたま丸木さんと出会うことが出来たので、この本が生まれましたが、犠牲になった方の数、今も苦しんでいる方の数だけ物語はある
のです。
それも日本人だけでなく朝鮮・アメリカ・中国・ロシア・インドネシア
の人達も犠牲になっているそうです。
おかあさんはいいます。
「ピカは、ひとがおとさにゃ、おちてこん」
原子爆弾の名前はリトル・ボーイ(ぼうや)。
なんとふざけたネーミングなのでしょう。
資料館にはたくさん外国の方が訪れていました。
ちょっとだけ救われたような気がします。