私は、戦争を経験していません。私の親もしていません。
けれど、娘は「戦争って何?」と聞いてきました。
答えてあげたいけど、本当のところはわかりません。
そんな時にこの本を読んでみました。
「まだ理解できないかな?」「文章も長いし、かわいい絵でもないし、飽きちゃうかな?」
「それに、リアルすぎて衝撃が大きすぎるかな?」と思いながら読みました。
他の戦争の本よりもリアルな迫力の絵。
服ははだけ、胸もあらわな女性や、
川に浮かぶ死体の絵。
必死というより、壮絶な形相の人々。
その描写は、戦争を知らない私でも、その世界にいるような気にさえなる物でした。
読み終わった後、娘は数秒考えたように、一呼吸置き、
「こんなことになるのが戦争?そしたらなんで、大人はこんな戦争をしたんやろう?戦争でよかったことなんかひとつもないやんな?」と言っていました。
きっと、私が口で「戦争とは?どうなるものなのか?」を話しても、娘はこんな風に感じるまでにはならなかったと思います。
5歳では、早いかな?と思って読みましたが、
5歳児は5歳児なりに、何かを感じ、大人も何か感じる事の出来る絵本です。
早いかな?という不安は余計なものでした。
世界中の人に読んで欲しい一冊です。