オールズバーグさんの絵はどれもとても綺麗で、色んな手法で描きこなしていて驚かされます。この絵本は比較的ふんわりとした色のつけ方。
学校からの帰り道にゴミをポイ捨て、分別ももちろんしないウォルター少年が、ある晩眠りについたあと、ベッドごと未来の世界へと飛んでいきます。そこで目にするのは、とても望ましいとは言えない光景。ウォルターの住む「みどりがおか」は家ごとゴミに埋もれ、薬品を作るための工場からは有害な煙が流れ、海にはわずかな魚しかいない。
朝夢から覚めたウォルターは、自分の今までの行動を見つめなおします。素敵な未来の世界をつくるために。
環境保護が叫ばれる中、地球上の人々ひとりひとりが努力しているとは言えない今の世の中。できることから少しづつでも始めよう、そんな気持ちにさせられます。だってそれは、自分や子孫の未来のためなのですから。
子どもにも環境を守ることの大切さを伝えてくれる絵本です。どんな年代の方にも読んでいただきたい一冊。