センダック版「ためになるおはなし」。「ぼく、しらない!」しか言わないピエールは、はらぺこらいおんに「くわれちまうって、しってるだろ?」と言われても「ぼく、しらない!」と言いはります。さあ、どうなるでしょうか。
センダックは、子供(特に英語圏じゃない子供)にはいささかわかりにくいウィットに富んでいるのですが、この本はわかりやすいです。
「ためになるおはなし」と自分では書いていますが、かといって押し付けがましい教訓めいた話でもなく、やっぱりニヤッとする軽妙な語り口なのです。
ピエールが「ぼく、しらない!」と言うたび、うちの子は大笑いしていたのですが、はらぺこらいおんにも臆せず何度も連発するあたり、だんだん不安になってきたようです。「食べられちゃうよね〜」と、顔を覗きこむのでした。ピエールほどの器の持ち主ではない、小心者だと判明(^_^;)
「ぼく、しらない!」をいろんな声色で読んであげると、負けじと変な声で応戦してきて、うちの子は大好きな1冊です。お出かけに持っていくのに便利な小型本で、この点もおすすめ。