「ひみつのさくせん」というタイトルと、深い青色をベースにした独特の色遣いに惹かれ、手にとってみました。ページを開くと、ちょっぴりこわそうで、でも何だかかわいらしい4人組。鳥をつかまえようと、網をもってそーっと鳥に近づきます。でもあとちょっとのところで逃げられてしまい、ひみつのさくせんは失敗してばかり。その行動に、つい笑ってしまいます。
この絵本は、アイルランド出身の作者クリス・ホートンさんが、末の妹に贈ったものだそうです。お話の最初に「平和は力ずくでは保てない。理解しあうことでのみ得られる。」というアインシュタインの言葉が記されています。
その証拠に、4人組のうち、いつも後ろからついてくる小さなひとりが、鳥に「ハロー!」と声をかけてえさをあげると、鳥たちは安心して近づいてきます。
4人組のおかしな行動を楽しみつつ、作者さんがこの絵本に込めた想いを知り、じーんとしました。大切にしたい一冊です。