汽車の模型をながめながら想うのは、汽車に乗って仕事に
行ったおとうさんのこと…。静かなストーリーに関わらず
次男は何度もこの絵本を読みたがりました。
スズキコージさんの絵に魅せられます。例えば、
おもちゃやのショーウィンドーの移り変わりが時の流れを伝えている所。
犬の“ワンダ”と一緒にショーウィンドーに鼻を押し付けて
汽車を一心に見つめる所。
りくばしの上からおとうさんを乗せた汽車を見送るところなんかは、
せつなくなります…。
でも感傷的になりすぎず、おとうさんの帰りを待つ“ぼく”を温かく見守るような、
そんな描き方をされています。
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おとうさんの オーバーって いいな、とおくから
かえってきたときは、きしゃの けむりの
においがするんだよ。
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この一文と、そのページの後ろ姿の絵も大好きです。
スズキコージさん自身世界各国を旅していらっしゃるようで。
やっぱりこのおとうさんみたいに、汽車の煙のにおいがするオーバーを
お持ちなのかな、と思ってしまいました。