シュルヴィッツの「よあけ」が好きで手に取った一冊ですが、画材が違うのか随分と違った絵のタッチでした。同じくシュルヴィッツが手がけた「ゆき」に似た世界観だと思います。
特に帽子をかぶった男の子がそっくり。
ポーランド、フランス、イスラエル、アメリカを転々とした経歴を持つシュルヴィッツが描く街は、異国情緒が漂っていて、どこの国か分からない不思議な雰囲気をかもし出しています。看板は英語だけど、町並みは東欧のような感じもするし、黒ひげのおじいさんは少しユダヤ人のような格好にも見えるし。それに惑星ザダプラトから来た、おかしな言葉を話すおじさんまで登場します。
とても不思議な絵本ですが、やはりシュルヴィッツの描く風景は秀逸。だんだん日が暮れて、街に明かりが灯っていく様子を娘と楽しく眺めました。