とても幸福な絵本です。
読んでいて、なぜだかふいに涙が出てしまいました。
自分がもう大人だからかもしれませんが
この絵本には すべての母親の愛情の深さ、あたたかさがはっきりと描かれていて、
心をぎゅっと掴まれました。
ぼうやが何になろうとも、必ずつかまえると優しく伝える、お母さんうさぎ。
中でも、
「ぼうやがクロッカスになったら、お母さんは庭師になって…」
という言葉に、思わず……。
たとえ沢山の花の中のひとつになっても、きっとぼうやを見つけられるのですね。
最後の、
「ふうん。
それなら、いまと かわらないや」
という ぼうやの言葉。
文字だけを読むと、そっけないような気がしますが、
イラストを見てみると…。
この、ぼうやの嬉しそうな表情が 物語の全てだと思います。
母親に、
大事に育ててくれてありがとう と伝えたくなりました。