テンポもよく、とても楽しいお話しでした。
たぬきの乳母に育てられ、神通力のあるカシワの葉っぱで(たぬきのように)変身することもできる主人公のまほろ姫。
快活で一見おてんばっぽいけれど、姫としてしっかり育てられているのか、姫らしい教養がそこかしこから伝わってきます。
姫が「良い子」の見本だとすると、
乳母の砧(きぬた)の子ども=茶々丸はこう既存旺盛で、元気だけど、考えなしに突っ走っちゃういわゆる「ダメな子」の見本みたいな作りになっているので、この本を読む子どもたちは、それぞれどちらか近いほうの気持ちになって読むことが出来そうです。
このまほろ姫と茶々丸が、神通力の出る特別なカシワの葉っぱをブッキラ山の大テングにもらいに行っていろいろ起こるという冒険ファンタジー的な話です。
この神通力の出る特別な葉っぱがあれば、人間でも化けられるという設定がすごいです。
伏線がしっかりしていて、読みやすいです。
小学校低学年から中学年くらいのお子さんたちに読んでもらいたいです。