子どものころ、家族で山歩きをしていた時
あまりにも赤く咲いている彼岸花が美しくて
「持って帰りたい」と言った私に
「不吉な花だから触ってはいけない」と怖い顔で母は言いました。
なので
彼岸花の群生地があるなんて、驚きました。
たったひとりで、球根を植えることに取り組んでした大造さんは
戦争に行き、仲間はみんな死に、
自分だけ生き残ってしまったことを
申し訳なく感じていた・・
そんな心が、一面の彼岸花を作り出したのですね。
同郷の新美南吉・作の『ごんぎつね』にも、彼岸花の情景があり
うまくお話に絡めてあります。
平和への思いを強くする、一冊です。