ステラとサムの姉弟シリーズの方の作品です。
明るく楽しい作品を読んできたので、そのつもりで手に取りました。
主人公の猫の“いやはや”というネーミングにビックリ。
感嘆詞「いやはや」の後に来る言葉は、あきれ果てたあるいは落胆してしまった気持ちが述べられるものですが、それが名前に使われているなんて、本当に驚きました。
軽い気持ちで読み始めましたが、深くってズシリときました。
猫の生態上できるはずのこと(このお話しでは“猫は飛べる”)が、できない自分に気づき落胆しているいやはや。
これは、如何ともしがたい苦しみです。
そっと、あれこれ試してみてもできない現実。
その秘密を従兄弟たちに知られてしまい、彼らの手助けで再びトライをする事に…。
思いがけないアクシデントから、いやはやが経験できた世界。
ここでの嬉しそうな表情が、とっても良い。
いやはやが縛られていたものから解放されたように見えました。
ポジティブなポーティアが、良き理解者でした。
こういう友人がいるって財産です。
できないことをカウントせずに、できることを見つけていく人生の歩み方って良いなと思いました。