旅に出ることにしたヤマネコへの餞別として、ハリネズミが森の仲間に布と針をくばりそれぞれの思い出を刺繍することに。
森の仲間たちは思い思いに、自分とヤマネコとの思い出を刺繍していきます。楽しかったこと、幸せな気持ちに包まれたこと、悲しかったこと、驚いたこと等、思い出は本当に様々です。
イジワルされていたシマリスは餞別をあげたくないと言いましたが、最後にサプライズプレゼント。そんな友情に気持ちがほっこりしました。
お別れは悲しいけれど、楽しかった思いではいつまでも消えることなく心に残り続ける。これからの旅で辛いことがあっても、この毛布を見たらきっと頑張れると思います。
旅立ちを控えた子供に読んであげたいな-と思える素敵な絵本でした。
また、版画が刺繍をより素晴らしいものにしていると思いました。とても細かく繊細ですが、力強く美しい。お話もすごく良いですが、版画だけでもずーっとみていたくなりました。