読み終わった時に、私の頭の中には、『若者たち』の歌がぐるぐるとまわっていました。あの「きみの行く道は、はてしなく遠い。だのに、なぜ、歯を食いしばり、君はゆくのか、そんなにしてまで」です。
ヤマネコは若者なのかな? 新しい世界を見る必要があるのかもしれません。でも、きっとそう思えるのは、安心感のあるホームベースがあるからなのかもしれませんね。うおーん、うおーんと泣きながらそれでも旅に出て行くヤマネコがとても印象的でした。こういう別れの時って、本当は送り出す方の方が寂しさは大きいというのが、私の持論です。
巻末の刺繍の絵ハガキで、どれが誰の作品がじっくりと見てしまいます。私には、2つ、誰の作品なのだか分かりません。でも、とても粋な付録で素敵ですね。