イスラムの物語として味わいましたが、ちょっと首をかしげてしまいました。
結婚式というハレの日に悪魔に取りつかれてしまった王さまのパシャは犠牲者ではないのでしょうか。
自分を襲った苦しみのために、悪政に走るパシャは、人びとを苦しめ、犠牲者を作っていきます。
それに立ち向かうカワは英雄かもしれないけれど、闘いには血を流す人もいるでしょう。
闘いの末に平穏は戻りましたが、パシャは命を失います。
パシャが良い王さまに戻るという希望的な予測はかないませんでした。
中東の紛争をイメージさせて、きれいごとにはできない文化を感じました。
おぼまことさんがこのような物語の絵を描くのも不思議な気がしました、
ちょっと不気味なお話ですが、イスラムを知るということでは参考になったと思います。