大地に立った巨大なタマゴに人々は何を思うのでしょう。
言葉のない絵本の中で、想像力がかき立てられます。
畏敬であったり讃美であったり、様々な関心で集まる人々の前に巨大な鳥が現れて、タマゴは恐ろしい存在に一変します。
巨大なタマゴから孵った巨大なヒナは、人々に災難をもたらす象徴のようにも思えました。
幸いにもヒナは死んでしまいました。
でも、それで終わらないところが、この絵本の凄みです。
多くの巨大な鳥たちが次々とタマゴを産み始めます。
いったん封じ込めた災のかたまりが、いつか、人々に襲いかかってくるような気がしてなりません。