だいすきなパパへ
タイトルを見ただけで、なにかメッセージが込められた絵本であることが伝わってきます。
そんな気持ちに寄り添いながら、一ページ一ページを大切にかみしめながら読もうと思い、ページをめくりました。
理由ははっきり書かれていませんが、バークリーにはお父さんがいません。
でも、幼いバークリーはいつかお父さんが帰ってくると信じています。
お父さんに届くようにと船を作って浮かべます。きっとお父さんのもとに届くと信じる姿に、母は一緒になってバークリーと船を浮かべています。
察するに、お父さんはなくなったのでしょう。
でも幼いバークリーのその思いを知るお母さんは、何も言わずそっと見守っています。
そんな親子の絆が温かいです。
そして、またやってきた誕生日。
メッセージを忘れて家に帰ったバークリー・・そこで目にしたこれまでお父さんに届いたと信じていた船。
バークリーの取った行動に涙がこぼれました。
そして、お母さんに対する言葉に・・
きのうも、おととういも、あしたもあさってもありがとう
お母さんの気持ちをここまで子どもが感じ取れる子は少ないかもしれません。普通ならせめてしまうかもしれません。
バークリーのお母さん思いの言葉が胸に響きました。
最後の だいすきなママへ
お母さんはこの船を見つけた時、本当に本当に幸せな気分に包まれたことでしょう。
評価に★5つ以上つけられるものならば・・つけたいほどに心に残る絵本でした。