昔首都だったゴンダールに住む6人家族。13歳の少年の暮らしを追った写真絵本。
子どもたちがのびのび暮らしている様子が伝わってくる。小学校では公用語のアムハラ語のほかに、英語で授業をしたり、学校の帰りには友達と遊んだり。英語は好きな映画を見て自然に覚えたり、電化製品を直す方法を学校の物理の先生が教えてくれたり。好きなことはどんどん自然に覚えていき、協力してくれる大人も多いようだ。
一度も植民地になっていないので、古い歴史や文化が残っており、独自の風習が色濃い。80以上の民族がいたり、独自の発展を遂げたキリスト教(エチオピア正教)があったり、知らないことだらけで楽しい。
聖書を読むと、シェバの女王やエチオピア人が出てくる箇所がある。この絵本を見て、その様子を想像できて素敵だった。全体的に土の色の温かみのある写真で、エチオピアの風が吹いてくるような不思議な雰囲気を楽しめた。