人間にだけできて、動物には出来ないことがあること、それは笑うこと、というのを教えてもらいました。前作「もりのなか」に引き続いてぼくと動物達のおはなしですが、得意なことのうでくらべ、という形でお話が展開していきます。
年をとった象はそのどれに対しても「よろしい、なかなかよろしい」といっています。否定したりマイナスの評価は下していません。こういうのって子どもは安心するのではないでしょうか。そして笑うことに「これがいい」と象はいいます。ぼくの笑っている顔のすてきなこと! 思わず読み手も笑顔になってしまいませんか。何かパワーをもらえるような感じがしました。
『もりのなか』でも思ったのですが、森の木々の幹に描かれているうろが人の耳のようにも見えて、なんだかぼくと動物達の話しをしっかり聞いていてくれているように感じました。そしてやっぱり迎えに来たお父さんがいい!です。