珊瑚礁の海の上をピューッと飛ぶトビウオの母子。「ぼく、とんだ、とんだ。」と大喜びの坊や。そのとき、突然大きな火の玉が。海の底は大嵐になって、坊やたちのお家は壊れてしまいました。やがて、空から白い灰がいっぱい降ってきました。灰を被った坊やたちは、その夜から病気になってしまいました。1954年3月1日、ビキニ環礁でアメリカの水爆実験が行われ、漁船「第五福竜丸」が被災しました。「多くのいのちを一瞬にして奪い、その後も長い間苦しめるおそろしい兵器である「核兵器」を地球からなくそう」という気持ちで描かれた絵本です。
トビウオのママの子どもを思う気持ちがとてもよく描かれている感動作です。