ひな祭りの朝、主人公のゆりちゃんは目覚まし時計が鳴る前に起きました。
そして隣の部屋に飾られているおひな様を、ぬいぐるみや飼い猫のタマに教えてあげました。
そうしたら、おひな様たちがうらやましいと言い出して……。
三人官女や五人囃子という呼び名はあるけれど、自分自身の名前を持たない人形たち。
その人たちにとって名前があるというのは、とてもうらやましいことのようです。
名前の大事さをテーマに繰り広げられるお話は、なんだか優しいような気がします。
この絵本を読んだお子さんは、雛飾りの一つ一つに名前を付けそうです。