巻末で、この絵本が絵やキャプションの誤りで再刊が保留となっていた経緯が語られています。それでも優れた作品を世に埋もれさせたくないという出版社の思いが伝わってきて、改めて福音館書店さんを応援したくなりました。
ただ、この絵本を子供に読んであげる場合は、読み手側に知識が必要だなと思います。「りったいこうさ?」「こくてつでんしゃ?」「めかません?」「きゃくしゃく?」と質問攻めにされる上、純粋な子供は絵本に記載された古い情報をそのまま吸収してしまいます。
電車に詳しくて、この絵本の時代設定はかなり昔だという事を理解している子供なら、現代の山手線と比較しながら読めて楽しいかもしれません。