この絵本は、くまげらの子の巣立ちのお話です。
北海道の厳しい自然の中で、懸命に生き抜く姿を、
美しい版画で描かれています。
くまげらの巣立ちの時。
親鳥に促されて飛び出しますが、木にしがみついたままで、
親のあとを追うことが出来ません。
夜は見慣れない景色と不思議な音に怯えます。
でも、そういう色々なことを乗り越えて一人前になっていきます。
くまげらは、カラスほどの大きさがあるキツツキ類の鳥です。
絶滅のおそれがあり、北海道RDBで絶滅危急種に指定され、
国の天然記念物でもあります。
今、こうしている間にも、くまげらは卵を産み、
雛を育て、必死に生きようとしているのだと思うと、
この小さな命を守ってあげたいと思うのです。
それと、
くまげらの巣立ちと娘が一人暮らしを始めたのと重なって、
この絵本を思い出しました。